2021.03.13
# 映画 # エンタメ # シン・エヴァンゲリオン

『シン・エヴァ』、優しい「ネタバレ配慮」がネットに溢れる「独特の理由」【ネタバレなし】

森 功次 プロフィール

SNS上でのおおっぴらな感想開陳はかなり少ない。内容を伏せてTwitterに投稿できるサービス「ふせったー」では『シン・エヴァ』公開後にアクセス数が急増したという。また、既発の考察記事やブログでも、「ネタバレあり」の注意が通常以上に丁寧になされている印象がある。

さらに、注意書きなしにあけすけにネタバレ情報を書く記事も、あくまで作品を見た人に向けた記事になっていて、未見の人向けのネタバレ情報を出す記事はほとんどない。こうした配慮は、今回の『シン・エヴァ』現象に独特な雰囲気をもたらしているように思われるのだ。

 

もっとも、ネタバレに配慮すべきという規範は、SNSが発達した現代において、もはや共有されているひとつのマナーだ。とりわけ話題作ではその意識は強くなる。

また今回のネタバレ配慮の空気の一部は、公式に作り出されているものでもある。公式Twitterアカウントでは「人が集まる場所での会話を控えて頂くことで、前後左右にいるかもしれない未見のお客様への配慮にもなります」と依頼がなされ、アカウントのトップにピン留めされている。

ちなみに、劇場で限定配布されているイラストチラシにも「ネタバレ注意 Do not open this before watching the movie」と記してあった。

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